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研修レポート

2023年 新人研修

内海 紗希さん編

新入社員1名と若手社員3名で
新人研修・社員発表会を行いました!

2023年新入社員の内海紗希さん。
薬局に導入されているシステムについて、研修で各地を周り学んだことを発表してくださいました!

薬局で使用されているシステムの比較   
研修中に様々なシステムが業務の手助けをしている姿を見ました。店舗によって違うシステムが使用されていることに気づき、薬局に合ったものが導入されているのではないか?と考え、どのような違いがあるのかを比較することにしました。
特に監査システムに注目し、7種類の監査システムの大きさや機能についてまとめました。
機能としては、薬品の照合方法・重量による数量鑑査・撮影のタイミングに違いがあります。機能が増えるほど筐体が大きくなり、エラーが生じることもあるようです。逆に小型な物は操作が簡単で、複数台導入することが可能で機動性に優れているという印象です。 
薬局の広さや処方内容、鑑査において重要視する項目でどのシステムを導入するか検討するのがよいと思います。
鑑査システムはミスの防止に大いに役立っていますが、人の手が介入する業務においては絶対ではありません。機械に頼らない対策も必要だと思いました。

若手社員の石丸憲二さん。
所属薬局の在宅業務について発表してくださいました!

ゆう薬局の在宅の現状
ゆう薬局は静岡県島田市の中部に位置する薬局です。
認知症の方や末期がんの方がメインで、特養やサ高住などの施設訪問も行っております。
門前や近隣のDrからの紹介やケアマネージャーからの依頼があります。認知機能の低下、コンプライアンス不良のために在宅での服薬管理が開始されます。
在宅の件数としては島田市で第2位、居宅(個人宅)では第1位。これまでの活動の甲斐もあって件数は年々増加しております。
在宅をやってわかったこと
24時間365日対応する覚悟が必要であること。Drやケアマネ、家族からほぼ毎日電話があります。誠実に対応することで信頼を得ることができていると感じます。
近隣の医師との連携が重要。同法人内の別薬局への紹介や、ケアマネージャーの担当者会議への出席など地域体制加算を算定するための要件を満たすことにつながります。
少人数の在宅であれば、外来の処方箋を受け付けていた方が薬局の利益になることも多いです。特に夏の室温やにおいなど薬局内と比べて環境が悪い中で業務を行うことがあるのは厳しいです。ただそんな中での訪問も続けていくことで信頼につながっている思います。
在宅を行うことで、国の求める薬局に近づけたり、医師やケアマネージャーとの連携が深まったり、患者家族との信頼関係が築けたり、と薬局としても薬剤師としても様々なメリットがあります。
在宅業務は需要が伸びていくと思われますので、これからも力を入れていきたいと思います。

若手社員の利根川大貴さん。
ご家族をきっかけに勉強した帯状疱疹ワクチンについて発表してくださいました。

自分の母が帯状疱疹ワクチンを打った方がいいのか気にしていた折、帯状疱疹についての知識不足を感じ発表の題材にしました。
帯状疱疹は80歳までに3人に1人が発症する身近な疾患です。
幼少期に水疱瘡に罹患すると、治癒してもウィルスが神経節に潜伏します。その後ストレスや過労をきっかけに発症するという仕組みです。稀に脳炎や髄膜炎など神経に損傷が残るケースもあります。発症部位は上半身が多いです。
 
帯状疱疹のワクチンは2種類あり、対象は50歳以上です。弱毒化生水痘ワクチンとシングリックスの2種類を比較しました。
生ワクチンの方が摂取回数1回で安価です。しかしその反面、持続期間や予防効果が弱く、年齢が高くなるにつれて有効性が低くなってしまいます。
一方シングリックスは2回接種で1回あたりの費用も高いですが、その分持続期間も長く予防効果も高い。年齢による有効性の低下も緩やかです。
帯状疱疹後の神経痛で1年2年と苦しむ患者さんを目の当たりにした経験や、稀ですが入院することになると費用は予防接種を超えてしまうということから、迷ったなら摂取することを推奨します。
帯状疱疹ワクチンを受けられる医療機関を探すことができます。興味のある方は「帯状疱疹予防.jp」で検索してみてください。

若手社員の高橋美幸さん。
往診同行で学んだことについて発表してくださいました!

古城てんじん薬局では、約10施設、200人くらいの患者さんを受け入れています。特養・グループホーム・有料老人ホーム・介護老人保健施設があり、老健では原則3か月で在宅復帰を目指すため薬局の在庫管理が大変です。前触れもなく患者さんが在宅に戻ることもあります。
往診同行の際、医師や看護師は白衣を着ていかないそうですが、白衣を着て訪問してしまい、物々しい雰囲気になってしまったことがあります。患者さんをびっくりさせないようにケーシーを着て訪問するようになっています。
看護師さんから質問をいただくこともあります。例えば、下剤が漢方だと飲めないから代わりのものがないか、心不全傾向があるがどのようなことに気を付ければいいかなどです。
訪問の前は、嚥下の状態や前職なにしていたか・趣味・NGなことなど事前に情報を確認しています。
往診同行してよかったこと
医師の処方意図を確認できるので、安心して薬を用意できます。実際に患者さんと会うことで、痛みスケールやお通じの状態、気分の変動など詳しく患者さんの状態を確認できます。
「ありがとう」と声をかけてくださる方もいるので励みになります。
薬の知識を向上させること、コミュニケーションの取り方を学ぶこと(特に寝たきりの方や不穏の方)、現場の多職種の人との連携をとることが今後の課題です。