大学中退後、1994年まで音楽家として活動。95年、インプレス刊のIT雑誌『インターネットマガジン』編集部に参加。1999年に編集長に就任。2002 年に同社を退社。IT系コンサルタント、執筆家として独立すると同時に音楽活動を再開。2010年にクラウドやガジェットの活用をテーマにしたブログ『ZONOSTYLE』を主宰。2015年からは「しあわせに働く」をテーマに、ブログ『ジョン・レノンのイマジンみたいに働く』を公開。2016年に結成したブルーアイドソウル系バンド「蒼いライオン」でボーカル、ギター、作曲を担当。著書に『すごいやり方』(扶桑社)、『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』(インプレス)、『グッドバイブス ご機嫌な仕事』(インプレス)などがある。

Program

【第一部】:ご機嫌な仕事を実現する方法 (講義形式)
【第二部】:グッドバイブスセッション (ディスカッション形式)

第5回目のDPC スペシャル社員研修企画を終えて

「ご機嫌な仕事を実現する方法」をテーマに、今回、執筆家、音楽家、グッドバイブス・エバンジェリストの倉園佳三先生を講師に迎え、研修会を行いました。
薬局という職場は非常に狭い社会空間のため、人間関係が仕事のやりがいや楽しさに大きな影響を及ぼしてしまう。では、仕事や人生から不機嫌を取り除くにはどうしたら良いか。「いい感じ」=「心に恐れや不安が無い状態」で仕事をしていくにはどうしたら良いか、今回はその方法について学びました。
まず、薬局という狭い職場でいい感じで仕事を実践するためには自分の仕事において一切の怒りや不機嫌さを手放すこと。怒りや不機嫌を表に出すことによって得られるメリット(同僚・仲間からの同情、上司が気を使って仕事を依頼してこないかもしれないメリット)を手放すことは、同情を得る手段も、言い逃れの道も、攻撃するための武器もなくなることになる。しかし、まずはこのメリットを手放すことによって自分の気持ちも変わっていくものと考え改める必要がある。人は何か自分にとって望ましくない事が起こると人は嫌な気持ちになるものだが、それは自分で勝手に何も知らないはずの未来を想像しているから。事実でも現実でもない空想である。誰も未来の事など分かるはずがないのに自分自身で不安・恐れの結末を想像しているからだ。私たちがそうした「意味付け」をすることによって「嫌いな人」・「嫌いなもの」を創造しているためである。
「意味付け」することを辞め、どんな結末がやってくるかを楽しみに待つような心境でいることが大事であること。これらの事を踏まえ、怒りや不機嫌のメリットを手放し、意味づけ・未来の結末の想像をやめて、ありのままを見て物事に取り組む。ここまで出来て良い感じに仕事をするための準備完了である。
無人島に自分ひとりで道具も何もなく置かれたときに何日生きられるか。私たちは無人島で生きていくためのその術を知らない。私たちが生きていくためには仕事が必要なのである。仕事とはこの世にない新しいものを創り出すことであり、世界は仕事で出来ている。喉を潤すために必要な水、空腹を満たすための料理。その水や料理を作るためにも何人もの人が仕事をして創造出来ていて、仕事をすることで誰かの幸せに貢献できているのだ。
普段私たちは薬剤師として仕事をしているが、「私はここで何を作っているのだろうか」「誰の役に立っているのだろうか」「世間は私達薬剤師に何を求めているのだろうか」何のために働くか、誰の為に働くかを今一度考え直し、そのときの自分にとって最高のグッドバイブスを宿した仕事をすることで仕事のやりがいを再確認できると思う。再確認したうえで普段の仕事にもう一度やりがいを感じて日々の薬剤師業務に励んでいきたい。

仕事とは私たちの至高の能力を発揮する創造の場

冒頭に私は、拙著『グッドバイブス ご機嫌な仕事』を執筆した理由お伝えしました。「仕事はけっして一般に言われているような苦行ではなく、私たちに多くの恩恵をもたらしてくれる素晴らしい機会です」
ただ、そのことを実感するためにはまず、「仕事とは何か?」について、私たちの捉え方を大きく転換させる必要があります。
今回の研修も、まさにその点を定義し直すところから始まりました。第一に、仕事とは「創造」です。そして創造力は、私たちの誰もが生まれながらにもつ至高の能力でもあります。
その証拠に、私たちが動けばかならず何かが創造されます。掃除をすれば「キレイな部屋」が、料理をすれば「肉じゃが」や「麻婆豆腐」が、誰かと話せば「会話」が生まれます。しかもそれは、それまでこの世界に存在しなかった「新しい何か」です。
仕事とは誰かに指示されて仕方なく行う「作業」ではありません。ぜひ、自分の職場に入ったときに「私はここで毎日、何を創造しているんだろう?」と自問してみてください。とくに、DPCは薬剤師の方が多く集まる会社です。みなさんが日々、創り出しているのは、「健康」や「安心」「痛みからの解放」「生きるための活力」といった、とてつもなく大きな価値をもつものではないでしょうか。

無人島で生き延びられないのは「仕事」が不足しているから

しあわせに働くためにもっておきたい2つめの仕事の定義は、「誰かの役に立つ」ことです。このことを理解していただくために、私は次のような質問をしました。
「もし、海に囲まれたジャングルしかない無人島に、あなたがたったひとりで、それも真っ裸で放り出されたとしたら何日くらい生き延びられると思いますか?」
参加者のみなさんの答えは「2、3日しかもたない」「がんばって1週間だろう」といったものでした。そこで私はさらにこんな質問をしました。
「無人島で私たちが数日間しか生きられないのは、何が足りないからでしょう?」
「食料」「衣服」「家」などの答えが挙がりましたが、残念ながらそれらの素材はすべて海やジャングルに行けば採取できます。無人島に足りないのは物資ではありません。
正解は、「生活に必要な衣食住を提供してくれる仕事がないから」です。
ふだんはほとんど意識することはありませんが、実は私たちが日々、不自由なく暮らせているのは、「誰かがしてくれた仕事」のおかげです。 もし、無人島に放置されたあなたが、料理人や猟師、漁師、裁縫職人、建築業者のすべての仕事をそれなりに経験していたとしたら、何十年でも生き延びられるのです。

私たちは仕事を交換することで、 互いの人生に貢献し合っている

試しに、自分の半径 1メートルを見渡してみてください。机、イス、パソコン、お茶、エアコン、Wi-Fi、そしてみなさんが販売している薬品など、さまざまな「仕事」に取り囲まれていることに気づくはずです。そう、
「この世界は仕事でできている」のです。
私たちは誰かのしてくれた仕事なしには一日たりとも生きられません。そしてあなたの仕事も、同じように誰かが生きるためには欠かせないものなのです。これらの事実から、仕事と私たちの素晴らしい関係が浮かび上がってきます。
「私たちは仕事を交換することで、互いの人生に貢献し合っている」
お金はそれぞれの仕事を交換するための媒介に過ぎません。仕事の本質は、あなたがそれを行うことによって「この世界のしあわせの総量を増やせる」ことにあるのです。仕事に行き詰まったと感じたときは、シンプルに次のことを自問してください。かならず、あなたがいま何をすればいいかの答えに導かれるはずです。
「私の仕事は誰に役立っているのか?」
「その人たちは私に何をしてほしいと思っているのか?」

私たちの思いはバイブスとなって製品やサービスに宿る

「創造」と「役に立つ」「この世界のしあわせを増やす」という仕事の新たな姿が見えたところで、私は「いい仕事とは何か?」と一歩進んだ問いをみなさんに投げかけました。答えに窮していたので、質問を「なぜムードメーカーと呼ばれる人は、ただそこにいるだけで場の雰囲気を明るくできるのか?」に変えました。
私たちは、目で見る、耳で聞く、舌で味わう、鼻で嗅ぐ、手で触るといった五感ではなく、別の感性で「あるもの」を感じ取る能力をもっています。
「自動車が大好き」という参加者のひとりに、「あなたが買ったお気に入りの車に乗ったとき、フワッとした不思議な何かを感じなかったでしょうか?」とたずねました。彼はもちろん「めちゃくちゃグッと来ました!」と答えてくれました。
多くを語らずとも場の雰囲気をよくするムードメイカーや、デザインや形などの目に見えるものとは別の「フワッ」を醸し出す自動車、それらが発している「あるもの」を私は、
「グッドバイブス」と呼んでいます。
「グッドバイブス」とは「いい感じの思いを乗せた波」です。波には共鳴や共振を起こす性質があるため、私たちの「思い」はまわりにいる人たちに伝わっていきます。そればかりか、私たちが創り出す製品やサービスにも、創り手の「思い」、すなわち「グッドバイブス」が宿り、それはやがて仕事の受け手へと伝播していくのです。

我が子のように思える仕事があなたと受け手の両方をしあわせにする

つまり、先の問い「いい仕事とは何か?」の答えは、「自分にとって最高のグッドバイブスを宿した仕事」となります。
「自分の仕事を受け取る人のために、本当に役立ついいものを創りたい!」
という切なる思いを仕事に込めてください。より具体的には「我が子のように愛しく感じる」仕事をするということです。
このことを実感してもらうために、私は「今日までを振り返って、自分の分身のように思える何かを創ったことがありますか?」と質問しました。ある女性が挙手をして「子どものころに創った刺繍です!」と答えてくれました。
この「自分から広がっていくような、自分と一心同体と思えるような創り方」こそが、私たち本来の創造のやり方です。
仕事がつらい、面倒くさい、早く終わらせたいと思うとき、私たちはこれと真逆の創り方をしています。自分の仕事の結果に何の思い入れもなく、場合によってはそれを「二度と見たくない」と感じたことはないでしょうか。これが疲弊するだけの創り方です。
反対に、先の女性の刺繍のように、自分とひとつであるかのような仕事をすれば、その結果を眺めているだけであなたは癒されていきます。この体験こそが、どれだけ大変であっても、「次はもっといい仕事をしたい」と思えるエネルギーをあなたに与えてくれるのです。当然、そのようにして生まれた製品やサービスは受け手のしあわせにも大きく貢献します。自他ともにハッピーをもたらす状態。これが「いい仕事」の条件ということです。

「いい感じ」でいるために怒りや不機嫌さのメリットを手放すと宣言する

ではあなたは、いまの職場で四六時中「グッドバイブス」を生み出す「いい感じ」でいられるでしょうか。おそらく、「それは難しいかも」と思うはずです。
なぜならば、あなたのまわりにはいつでも、自分を不機嫌にさせたり、怒らせたりする上司、同僚、部下、顧客がいるような気がするからです。
そこで私は、「みなさんは、怒りや不機嫌さをもつことにメリットを感じていないか?」とたずねました。
ほとんどの人が自覚していないようでしたが、実は、私たちは何のメリットもなしに自分の心を悩ますような感情をもつことはないのです。
不機嫌にしていれば、あなたの仲間が同情してくれるかもしれません。怒りを露わにすることで、自分を不愉快な気持ちにさせた相手に一矢報いたような気になれるかもしれません。
このような無意識のメリットに気づき、実はそのようなやり方には何の効果も期待できないこと、そして多くの場合、事態をどんどん悪化させていくことを認識してください。それができたら次のことを自分に宣言します。
「私はもう、何かのメリットのために怒りや不機嫌さをもつことはやめる!」
これが「いい感じ」でいるための第一歩です。

「自分は知らない」ことを認めて「意味づけ」を手放す

「いい感じ」とは、高いモチベーションやポジティブさをもつこととは違います。
このことを確認するために、結婚生活6年めを迎える参加者の男性に次のような質問をしました。
「出会って1か月の燃えるような恋はまだ続いていますか?」
答えはもちろん「いいえ」です。それでも、彼はいまも変わらずに奥様としあわせに暮らしていると言います。恋愛と同じように、高いモチベーションもけっして永くは続きません。目指すところは、何があってもフラットから下に落ちない「平安な心」です。それはすなわち、
「心に恐れや不安がない状態」
といってもいいでしょう。
完全に脱力してリラックスした状態。これが、あなたにとって最高のパフォーマンスを発揮でき、製品やサービスに自分の思いを込められる最強モードだと思ってください。そのために必要なのは、あなたの感情が揺れ動くときのメカニズムを知ることです。私たちは、外から受けた刺激に反応して嫌な感情を抱くと考えています。けれども、実際には「刺激」と「嫌な感情」のあいだには、私たち自身が行う「意味づけ」 が隠れています。
ある出来事や他人の言動に遭遇して、自分に「よくないこと」が起こると感じるとき、私たちは「これは不幸な出来事だ」「この人はひどい人だ」と意味をつけます。実は、この自分で行う「意味づけ」が、「悲しい」「ムカつく」などの感情を引き起こしているのです。そもそも、ある出来事がその後、自分にどのような影響をもたらすかは、それが起こった時点では予測できません。どれだけ不快に思う発言をされたとしても、その人が何の目的で、何を伝えたくてそう言ったのか、完璧に察知することはできません。
にも関わらず、私たちは「それを知っている!」と思い込んで、勝手に負の「意味づけ」をし、それによって望ましくない感情を抱いてしまっているのです。
そこで私はある参加者の方に「目の前にあるお茶は美味しいですか?」と質問をしました。彼は「はい」と答えました。そこで、「もし私が同じお茶を飲んで不味いと言ったら、どちらが正しいでしょうか?それを判定できる人はこの世界にいますか?」とたずねました。賢明なみなさんは、即座に「正しさを証明できる人はこの世にいない」と答えてくれました。
まさに、そのとおりなのです。
「私たちは本当のことを何も知らない」
ぜひ、このことを完全に受け入れてください。何も知らない私たちには、出来事や他人の言動に意味をつけることはできません。だとすれば、嫌な感情をもたらすだけの「意味づけ」など手放し、色眼鏡を外して、まっさらな気持ちで目の前の出来事や人々に向き合うべきです。
そして、わかるまで「本当の意味」を探るのです。このとき、私たちの中には自然と、
「出来事や相手のことを知ろうとする興味」
が出現します。興味とはすなわち「愛」です。
これまで、ただ失望するだけの出来事や、ムカつくだけの相手に「愛」をもって接することなど不可能だったはずです。 けれども、「意味づけ」を手放して本当のことを観察しようとした瞬間に、私たちは「愛」をもって向き合えるようになるのです。

悩みや不安のない「いまここ」で本気モードを発揮する

「意味づけ」とは「自分勝手な未来の予測」でもあります。「きっとわるいことが起こるに違いない」と最悪の事態を想定しておけば安心だろうと考えるリスクヘッジでもあります。この研修の最後に私は「いまここ」について話しました。
私たちはふだん、現在、過去、未来という3つの時間軸の中で暮らしています。けれども、実際に存在するのは現在、「いまここ」だけです。過去と未来は私たちの頭の中にだけある「幻想の時間」に過ぎません。
そして、すべての悩みは過去や未来についてあれこれと考えることで生まれます。「意味づけ」という「未来の予測」が負の感情をもたらすのもこのためです。
つまり、過去や未来という「幻想の時間」から抜け出して、唯一、実在する時間である「いまここ」にいさえすれば、私たちはいっさいの悩みから解放されるのです。
ぜひ、会場で私がお伝えした2つのことを忘れないでください。
1.終わりを意識しない
終わりとはまだ到来していない「未来」です。いつでも、仕事を始める前には「早く終わらせたい!」と感じていないかを確認する習慣をつけてください。もし終わりを意識すれば、あなたのエネルギーの大部分は未来へと放出されます。これによって、すべてのプロセスはあなたにとって「終わりを妨げる嫌な時間」となり、楽しくないのはもちろん、仕事の質も大きく落ちていくことになります。
2.ゆっくりていねいに本気でやる
「焦る」「急ぐ」によって、あなたの意識は次のこと、先のことへと流れていきます。 ふだんの2倍から3倍の時間をかけるつもりで、とにかくゆっくりとていねいにふだんの仕事をやってみだくさい。
「ゆっくりやると遅くなるのでは?」と思ったとしたら大きな誤解です。「いまここ」にすべてのエネルギーを注ぎ込むことで、あなたの集中力はマックスに達します。結果としてミスもなく、やり直しも最小限の最速状態が得られるのです。
そして、とにかく「本気」でやってください。あらゆる物事は本気でやらなければ楽しくありません。誰のためでもなく、あなた自身のしあわせのために、すべてを本気でやるのです。不思議なことに、「本気」を出しているうちに、それまで気づかなかった自分の「好き」や「得意」が仕事の中から浮かび上がってきます。
さらには、本気モードのあなたは強い「引力」を発するようになります。「引力」を英語で表すと「Attraction」ですが、この言葉には「魅力」という意味があります。この魅力に多くの人が惹きつけられ、あなたはいつしか「しあわせな役割」へと導かれていくはずです。
研修の冒頭に自己紹介をしていただきました。数人の方の発表を聞きながら、すぐに私は「とてもグッドバイブスな会社だ!」と感じました。やはり、20代でこの業界に入りたいと考えるような人たちは、「仕事とは誰かの役に立つ創造」ということを無意識のうちに理解しているのだと確信しました。
そんな素晴らしいみなさんにお目にかかることができて、私はとてもしあわせです。ぜひ、その「いい感じ」を世界のしあわせを増やすことに役立ててください。多くの人々が、みなさんの「いい仕事」を待っているからです!

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